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『ブラスト公論』クルーがいろいろ書いたり書かなかったり。

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ブラスト公論お試し版、の第二弾

最近、以前このブログに掲載した公論お試し版が他のサイトで紹介されることがあり、皆さん楽しんで頂けてるようで、じゃあもう一個くらい載っけちゃおうかな!と突然思い立ちました。
(嘘。実はさっき前回の続きをアップしたけど、よく考えれば宣伝的にマイナスなので消去)

今回紹介するのは、単行本のタイトルにもなったアノ回。
「モテ三部作」の最終回です。

「誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない! の巻」単行本P18・初出『blast』2000年10月号)

宇多丸 俺が言ってる「モテたい」っていうのはね、どちらかと言えばよ、好意をもたれた目で見られたいじゃないですか! 宇多丸 俺が言ってる「モテたい」っていうのはね、どちらかと言えばよ、好意をもたれた目で見られたいじゃないですか! 俺が言うところの「計算に入ってない人」……全然目に入ってない、風景の一部だったみたいな……そういうのよりかは、好意をもたれた方がいいでしょうが。
古川 蔑んだ目で見られるよりかはね。
宇多丸 例えば俺が本屋でドモるのもね、おつりとかを渡すときにさ、自意識過剰系なんだけど“お金を直接渡すべきかここに置くべきか……”みたいなさ。
高橋 ああ、それは思うなぁ。
宇多丸 そこでそうなるってことは、世界に対して「僕は受け入れてもらってるし」っていうのがないわけですよ。基本的に「臭いと思ってないっすか?」みたいなのがあって……歩いていてショーウインドウに映る自分の姿を見て「うっ、冴えねぇ!」みたいな……「おかしいな、俺んちの鏡ではバッチリだったのに」みたいな……。
高橋 それ凄い!(と、感心して拍手)。
宇多丸 それが払拭されるのが、おそらく思春期のモテなんじゃないかと。
高橋 説得力ありますねぇ。
宇多丸 最初からそういう飢餓感がない人は「モテたい」とか言い出さないのかもしんない……「俺、ここにいてもいいよね?」みたいな……そうか、これモテの話じゃないんだ!
古川 だから結局、モテってなんの話かってことになってきちゃうんだよなぁ。
宇多丸 モテの話し出すと結局テメエがってことになってきちゃって……例えばさ、可愛い女の子がいるとします。その女の子がルックスのいい男といるとムカツクじゃん? 「なんだよ、顔かよ!」みたいなさ。そしたら今度松坂(大輔:西武ライオンズ)がモテモテだとか聞くと、「なんであんなチンチクリンなのが!」って……それは松坂が野球っていう中身でモテてて、つまりあなたの望んだ状況なのに、「なんだよバカヤロー!」みたいなさ。中身を追求されると困るのは俺たちじゃないのかっていう……。
前原 でも大したことじゃないからさ、モテるとかモテないとか。
高橋 それはこないだ言ってたこととちょっと違いますねぇ。
宇多丸 2週目の余裕ですよ(注:実は前原猛は新しいカノジョができたばかりなのだ)。人類の半分に好かれたいかどうかですよ。
前原 モーニング娘。にも好かれたいの?
宇多丸 そりゃあ好かれたいですよ。嫌われるか好かれるかでいったらそりゃあ……。
古川 その二者択一でいったら大体そうなるよ。
前原 電話がかかってきたら大変なぐらい?
宇多丸 電話がかかってくるわけないですよぉ、みたいな。
前原 「着信あり:後藤真希」になってたらどうする?
宇多丸 入れてねぇよ。
前原 鼻血出るよ多分。ひっくり返るよ。
宇多丸 ……何度も言うけど僕は別に深い仲になりたいわけじゃなくて、別にメル友ぐらいでいいっていうか……。
古川 それはモテたいっていうのとはまた距離があるような気がするんだよなぁ。
宇多丸 僕の中でのモテっていうのは、そういうときに無条件で自分が「まぁ大丈夫だろ」と思えるかどうかですよ……あたかも靴を買うときに値段を気にしなくて済む程度の金持ち……世界中のすべての富を手にしたいとは思わないけれど、靴を買うときに値段を気にしないで買える程度の金持ちになりたい……そういうことです。
古川 ?
宇多丸 必要以上のモテが欲しいわけじゃなくて……「でもあの人かっこいいよね」っていう。
古川 だからあれですよね、どのレベルでモテたいかって話なんですよ……10人からモテたとして、その10人がどの深度までこっちを攻めてくるのかという。
宇多丸 10人にモテる中で、平均オレ指数は3~4止まりっていうか……時々偏差はあるけど、まぁ平均すると3~4ぐらい。要するに「ほぼ好意はもたれています」みたいな。
古川 ライトなモテですね。
宇多丸 「あの人素敵よねぇ」「そうよねぇ」っていうライトな会話が成立するモテ……っていうか……なに言ってんだ……。
古川 俺もその意味でならモテてぇよっていうのがあるわけですよ。……でも、漠然と“モテたい”といったとき、3止まりのライトな人たちが揃ってればいいよ、ところが10がいたり、15ぐらいの人もいたりするじゃん。
宇多丸 だからうまくしたもんでさ、いい男だとやっぱ「あの人きっとモテるから」っていうんで……そこは女子の現実路線でセーヴが効いたりするんじゃない? 逆に、偏差がときどき高い……異常に迷惑な感じ? 例えば友人の◯◯◯がある種のヴァイブスを持った女性に異常なモテぶりをみせる、みたいな……そういうのはイヤだなぁと思うけど……。
古川 全方位的にモテるってことは、そういうヴァイブスの人も含めてモテちゃうって可能性があるわけじゃんよ。
宇多丸 いやでもそういうヴァイブスの人はね、いわゆる一般的にモテる人じゃなくて……“私だけのあなた”狙いだったりするから、意外と競争率の高いところには行かなかったりする……ハナから身の程をわきまえてるというか……逆に言うとね、ここにいるような人たちはある意味、こういうキャラで無意識に選別を図っているわけですよ。来ないんだから普通は……でも来るなら本物!みたいな……ダメ男特有のある種の自己防衛機能といいますか……。
古川 なるほど……既にオーディション済みという……。
宇多丸 そう……だから、俺がモテないのは俺のオーディションが厳しいからって……。
前原 …………???…………。
高橋 滑稽に見えてるんでしょ……………………滑稽に見えてるんでしょ?
前原 そんなことないよ。
古川 前原さんは1ヵ月前の自分と今の自分と断絶感はあるんですか?
前原 どうだろう……確かにちょっと一歩引いてるよね。車に乗ってて見える風景とか……女のケツが違って見えるみたいな。
高橋 え? どういうこと?
前原 今までだったら「なんだよそのケツこのヤロー!」とか思ってたのが……まぁ……「こういうケツもあるか」みたいな。
古川 非暴力主義だ。
前原 そうそう……ガンジー的な……。
宇多丸 俺もでも、「ふざけんな!」っていうのは分かりますよ。それは怒ってるというより「どうしてくれるんだ!」みたいな……さっきも可愛い女の子いっぱいいるなぁと思って『Popeye』見てて、そこでわき上がってくる気持ちをあえて言葉にするなら……「これは穏やかじゃないですよぉ~」みたいなさ。
古川 袖まくる感じだ?
宇多丸 性的にどうこういうより……「大変なことになってきましたぁ!」って……最近のゴマキ(後藤真希:モーニング娘。)の胸の豊かっぷりとか……。
高橋 知らねぇ……。
宇多丸 最近のゴマキの花開きっぷりはちょっと……ザワザワって感じ……フェロモンの発散っぷりが従来の5割増し……10割増しぐらい。よく考えたらコイツまだ若かったし、とか思うと……「さぁ~っ!」っていう……。
前原 変わったといえば、環境はやっぱ変わったよね。まず、家に帰らなくなったからインターネットをまったくやらなくなったのよ。
高橋 それはそうでしょうね。ていうか、電脳なんかどうでもいいじゃん、みたいな……花火がどこで見られるとか、そういうことをチェックしてる方が大事なんじゃないかって気がしてくるんですよ……現実に帰ったというかね。
前原 そう、帰ってきたの。
高橋 どこ行ってたの?
前原 電脳の中にいたの(ニヤニヤ)。電脳の中に俺のアイデンティティがあったのよ……電脳の中のセクシー画像に俺のこう……。
古川 アイデンティティってあんま言わない方がいいよ。
前原 それをダウンロードする行為の中に俺のアイデンティティが8割ぐらい。
宇多丸 ぐんぐんダウンロード……ぐんぐんぐんぐんダウンロード……。
前原 それはなくなったけどね。
宇多丸 俺もフィラー映像を酒飲みながら眺めるなんてことは当然しなくなりましたからね(注:本誌97年9月号のB・ボーイ・イズム「さみしいのはおまえだけだ」参照)。今はなんでそんなことしてたのか分からない。
高橋 前原さんはもう、パソコンなんて触りもしないんでしょ?
前原 いやでもほら、メールを見たり……ついでに、こないだ真鍋かをりもまとめてダウンロードしといたけどね。
宇多丸 してんじゃん!
前原 昨日久しぶりに家に帰ってメールをチェックしてて……。
高橋 真鍋もたまってるかなぁ、と?
前原 たまってたねぇ……(急に声が大きくなって)俺大体ねぇ、毎日やってたじゃない? そうするとね、今日の一押しの女の子がいるわけ、大体……警ら中に見つけるのよ。
高橋 警ら中……。
前原 「ピーッ! なにやってんだ! ちょっと待て!」って。
一同 ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!
前原 その日の一押しがいるわけよ……大体マイナーな女の子なんだけど……そういうのが大体1日に1人とか2人とかいて……その度に40枚とか50枚とかあるわけじゃん? それをぐんぐんダウンロードしていってたんだけど……それは無くなったよね。
高橋 パトロールが甘くなったわけだね。
宇多丸 じゃあもう治安がどうなんすか。
前原 悪いよねぇ(ニヤニヤ)。まぁでも新たなパトローラーが日々生まれてるから。たまにしか行かなくなったね……刑事になったの、もう。事件しか追わなくなった……今までは事件になりそうなのも追ってたんだけど……今は犯人しか追ってない。
一同 ……ハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!。
前原 真鍋かをりはやっぱ、ね……あのー……。
宇多丸 指名手配犯みたいなもんだ?
古川 ずっと追ってる犯人?
前原 ま、そうだねぇ。
高橋 ルパンと銭形みたいだ。
宇多丸 犯人に友情が芽生えたりとか。
古川 全部迷宮入りだけどね……証拠は立件できるぐらいあるのにね。
前原 泳がせてんだよ(ニコニコ)。
宇多丸
 ……話を戻すと、俺が言ってる「モテる」っていうのは、比喩で言えば「僕は御殿に住んでるから」っていうさ……別に誰が来ても恥ずかしくない、って気持ちのことなのよ。たとえ今、僕しか住んでなくても、お城なら「キミが来ても快適に暮らせるよ」って快活に言えるわけですよ。でもこちとら自分の家があばら屋だと思ってるから……まぁ別に寄ってくれなくても……寧ろ恥ずかしいから来ないで! みたいな……全然ダメなわけですよ……。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++

ハイここまでーッ!

ちゃんたけの電脳刑事生活に取られて全然本題まで辿り着けませんでしたね。
ここから「豪邸vsあばら屋」のたとえが始まり、論理の七転八倒のすえ、タイトルにもなった「誰もが豪邸に住みたがってるわけじゃない!」と奇跡の着地を果たすわけです。
その様子を読みたい人は、単行本をぜひ!

(古川)
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公論クルー

Author:公論クルー
宇多丸
「武道館アーティスト」「ギャラクシー賞受賞ラジオパーソナリティ」「早大卒」

前原猛
「フォトグラファー」「表参道のギャラリーディレクター」「名将」

高橋芳朗
「独禁法に引っかかるほどの売れっ子音楽ジャーナリスト」「セレブとの会見多数(フックアップの可能性大)」「高卒」

古川 耕
「放送作家」「小説家」「音楽プロデューサー」

郷原紀幸
「学習塾経営」「元ファッションブランド・ディレクター」「強豪草野球チームの首位打者」

twodawn@wing.ocn.ne.jp

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